10回目の例のヤツ

明後日の午後から搬出が始まる通算10回目の引っ越し。
次の引っ越し先は一つ前に住んでいたマンションの隣のマンション。大家も管理会社も同じで、引っ越しの見積もりを頼んだ営業まで同じ人でした。
うわ〜。既視感ありまくり。

荷物を詰め始めてすぐに「あ〜失敗したな〜。やっぱり大変だからもう二度と引っ越ししたくない……」と、気持ちも乗らずイヤイヤ本を詰めていましたが、途中まで進むと「やっぱり10回目の引っ越しだからずいぶん楽だな〜!これ余裕なんじゃない?」なんて思う気持ちが芽生えはじめ……。
なんて恐ろしい。
しかしさすがに引っ越ししすぎているので、当面の目標は次の家に4年は住むこと、であります。頑張れわたし。

引っ越し作業の楽しみの一つは、すっかり忘れていた本にもう一度出会えること。これに尽きます。

自分が好きで買った本なので、おお!結構良い本読んでるね〜とか、自画自賛しながら詰めるわけです。(←そーでもしないと気持ちがもたない)
気をつけなければいけないことは一つだけ。絶対に読み始めないこと。特に漫画。絶対に漫画。漫画はだめ。
一瞬にして2、3時間過ぎ去っていますからね。
これは心の中の「うわ〜!懐かしいこの漫画!!!」と盛り上がる気持ちを脳みその方で完璧にコントロールして、一瞥のみでガンガン詰めていきます。

そしてそんな漫画を差し置いて、
最近の引っ越しで毎回一番インパクトのある本は、この本です。

東洋書林『世界民族言語地図』 
これA3、上製、ケースもついていて、非常に重いです。 

毎回引っ越しの時まですっかり忘れていて、引っ越しの度に思い出し、そして衝撃を受けているのです。

重くて大きいだけではなく、購入したときは4万くらいしたので、
当時の私は完全にどうかしていたんだなーとつくづく思いながら段ボールに詰め込む次第です。

なんでこんな本を持っているのかと言いますと、
当時仕事で言語地図を作っていて、言語の変遷の面白さにハマっていた私は、これまた当時まだ紙の雑誌だった新潮社さんのフォーサイトという雑誌を定期購読しており(この雑誌はwebに移行しちゃったけど、私の中では “紙の雑誌じゃなくなって最も残念だった雑誌選手権” で優勝できる雑誌)、
その中の1ページのコラムにたまたま言葉の変遷の話があり、その参考文献にこの東洋書林さんの本が載っていて、そんで取り寄せちゃったと。取り寄せたら4万もしちゃったっていうわけなのです。

なんとなく思い入れがあってずっと持っているんだけど、今アマゾンで見たら三千円になってて別の衝撃うけてしまったよ。

しかし生涯捨てないだろうな〜この本は。インパクトありすぎて。