『未来のだるまちゃんへ』

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かこさんはすごかった……。
すごいな〜。なんて面白いんだろう!と思いながら、長いこと絵本を読んできたけれど本人が直接語るのを読むのは初めて。
『未来のだるまちゃんへ』と現代思想のかこさとし特集。
こっちは拾い読みなんだけど。

子どもに関する本って山のように出ており、面白そうだとついつい読んでしまうんだけど、本当に感動したり感心させられたりする本って意外に少ない気がするなーと。こんなこと言ったら怒られそうだけど、書いてあることって似てるんですよ。 

「子どもって大人が思っているよりずっといろんな事を考えているんですよ」
「子どもってどろんこ遊びや水遊びが大好きなんですよ」

「石とかどんぐりとかも宝物なんですよ」
「お母さんが大好きなんですよ」
「汚い遊びも汚す遊びも子どもにとってはとっても大事」
「だから怒らないで下さいね」 

などなど。
似ているのに凄くグッとくる文章とそうでないのがあるのは、もしかすると著者の視線の高さなのかもしれないなと最近思うわけです。特に今まさに子育ての最中だとよりその差が気になるのかも。

かこさんの『未来の〜』は、保育者が書くのとは違った視点で書かれているけど、“現実の子ども”“生きている子ども”への徹底した観察があれだけのクオリティの作品につながるんだな〜としみじみ。
だって1冊作るのに30年かかってんだもの!!

一番良かったのはこれ。

“子どもの胸の内はせつなくて、悲しいものです。でも子どもっていうのは、親という一番身近な大人でさえ自分のことを適切に理解してくれないものだと知って、その葛藤の中で、いろんなことを受け止め、学びながら成長していくものだと思います”

至言!